です。
少し器用な人であれば出来ない事は無いと思います。
むしろ簡単かもしれません。
でも、
パンク修理を100%完璧に仕上げることはプロでも出来ません。(99.9%にはできるかもしれませんが・・・)
なぜならば、パンクの原因は本当に多種多様です。
ただのエア抜けから、車輪の不良、段差でのリムうちパンク、エア不足でのチューブ磨れパンク、いたずら等・・・
しかも、2つと同じ穴はありません。
我々は、その穴の状況でノリの量、削り方、パッチの種類、サイズを決めれて貼っています。
何か刺さっているような穴であれば、タイヤの内側をくまなくチェックし、ガラスや、小さな金属片などが無いか?もし見当たらなければ、原因を追究して安心してお乗りいただけるようにします。そのままにしていれば、また同じ原因でパンクするでしょうから・・・
時に、チューブや、タイヤを交換する事もあるでしょう。
チューブの状態によっては、近い将来にかかるパンク修理費用を返って抑えることも出来る場合もありますし、そもそもパンク修理できない状態、品質のタイヤチューブも増えています。(強引に貼っても、すぐ剥がれたり、半年もするとヒビが入りバーストの危険性があるタイヤなど)
パンク修理に関するネットの書き込みを見ていると、常識の無い自転車店の対応、パンク修理のコストについてなどの愚痴とも文句とも取れる書き込みが多々あります。(むしろ、そのような内容しかありません。)
交換を、アナウンスさせていただいたにもかかわらず、お客様の要望で強引に直した結果、しばらくたってからご来店になり、『失敗しやがって!』と、言われることがほとんどです。
だからこそ、お客様のためにも、すぐ壊れる様な修理はしないのです。(危なそうなタイヤは、交換。磨り減ったチューブは交換。)
逆に、タイヤ交換をご依頼いただいた方に、自転車が寿命だと伝え、修理代が無駄にならぬように、お買い替えを勧める場合も有ります。それに本当であれば、タイヤ交換代金が、儲かるはずのものを棒に振っているのです。
もちろん、お店によってサービスが違う、考え方が違うので一概には言えないかもしれませんが、個人でやっているお店は、お客様の事を考えて丁寧に修理したり、パンク修理が終わった後にチェーンや鍵に注油したりしていると思います。(もちろん無料で)
修理費用が流動的になるのも、2つと同じ貼り方が無いので致し方ないと思いますが、それでもよほど大きな穴や、貼る箇所が増えない限り、一律料金でされているお店が多いはずです。
修理は修理、
直ればよし、『その後困っても知らないよ。』って、修理は、いくらでもできます。
ネット上で、金額や対応でクレームを書き込んでいる方は、そのようなことを考えているのでしょうか?
実際、シルバー人材センターや、ホームセンター、チェーン店などで修理したと言う方の自転車で失敗している、または間違った組みつけなどをしている車両をたくさん見てきています。
先日、私の伯母が古い自転車を出かけた先の某チェーン店にパンクで持ち込んだ際、タイヤが磨耗しているとの事で交換作業に入ったそうです。ところが、25年も前の車両だったので、バラしてみたものの部品の順番、組み付け方等が全く分からず、元に戻せなくなり、店員総出で直らずに1時間以上かかったということがありました。(家族に車で引き上げに着てもらって私の所に来ました。)
それでも明朗会計の方が良いでしょうか?
たとえば、パンク修理が800円の店があったとします。
その店が、虫ゴムが痛んでいるのは無視して(パンク代のほかに費用が発生するため、明朗会計を守るため)パンクを貼って800円だけもらったとします。ところが、2~3ヶ月ぐらいで虫ゴムの不良で再度パンクしたとします。本来、虫ゴムだけ変えれば済むのですが、自転車店まで引いて来るとタイヤの中でチューブがずれて、結局タイヤをあけてチューブの位置を戻さなければなりません。もちろんその費用も掛かります。(大体パンク修理代の100~200円引きです。)そして、前回交換しておけばよかった虫ゴム代も掛かります。そうすると、トータル1600~2,000円くらいでしょうか?
いわゆる、町の自転車店で直す場合、都内だと平均パンク一箇所と、虫ゴム交換で900円~1,500円くらいでしょう。
どちらが得かお分かりいただけると思います。
しかも、真夏の炎天下や、真冬の帰り道にパンクしてたらどうでしょう?
押してくるのも、大変です。
お店が閉まっているかもしれません。
お出かけされている場合、近くに自転車店が無いかもしれません。
自転車で30分も漕げば、10キロ近く走ってしまいます。
その後の予定もパーです。
我々は、お客様がそうならないように最善を尽くしているつもりです。
新車でもパンクはします。
鋭利なものを踏んだり、荒っぽく段差を越えたりすれば一発です。
新しくないタイヤであれば、尚の事です。
外出先で、お客様ができるだけ困らないように”出来る事をする”のが我々のプライドです。
大体の自転車店主は、その様に考えていると思います。
愚痴っぽくなってしまいましたが、最近あまりにも理不尽な方が多数居られますので、ご説明させていただきました。